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社長のひとりごと

支配

私たち人間は、生きていく上で人とかかわらずに生きていくことは不可能です。そして、そのことは誰もが理屈として分かっていることです。また、大多数の人は家庭、学校、職場等々での円満な人間関係を望んでいます。しかし、実際は不仲になったり、関係がギクシャクしたりするものです。その原因のひとつに、こういうものが多いのではないのでしょうか。

"私は、○○したい。私が○○することは家族にとっても、クラス仲間にとっても、会社にとっても、よいことだ。そしてこれは正しいことだ"あるいは"私は、妻に、夫に、子供に、君に、○○してもらいたい。あなたが○○することは家族に、仲間に、君にとってよいことだ。そしてこれは正しい"

私も、いつもそんな風に考えています。そして言います「私は○○したい」さらに言います。妻に、子供に、友達に、部下に「私はあなたに○○してもらいたい」この時に出す言葉ひとつで、望みが叶ったり、叶わなかったりすることを近年ようやく知りました。それは、この言葉に、どうしても思い通りにしてみせるぞ、何が何でもそうしてもらいますからね、というような強い意志や、服従させてやるぞ、というような気持ちがあればあるほど、相手からは同意も賛同も得られません。それどころか、意地でもそうしてやるものか、反対に邪魔してやれ、となるのです。結果として思い通りにならないのです。ましてや、人が正しいこというのは、実に誠に相対的で、Aさんには正しくても、Bさんには正しくないというのが厳然たる現実です。正義は立場によって違います。自分が正しいと思っていることを、相手に押し付けると人間関係は間違いなく壊れます。だから人にお願いするときに、これは正しいことだから、というのは価値観の押しつけ以外の何物でもありません。相手は反発するだけです。それではどうすればよいのでしょう。答えはひとつです。相手を変えることはできません。だから、自分が変わるしかありません。支配欲を捨てるのです。

私の妻は、私を操縦するのがとても上手です。「お父さん(私のこと)次の水曜日は空いてないわよね?」こう言われると「いや、予定はあるけど、なに?」と返事します。これが「お父さん、次の水曜日、○○に連れて行ってよ!もう予定してるから!」と言われたら「仕事で人と会う約束してるから無理!」と返事するかもです。

人間は自分に自信の無い人ほど、相手を支配したり、支配的な言葉を吐いたりするものです。すなわち、相手を支配したがるのは己の自信の無さの現れです。つまり、反撃されることや、失敗することへの恐怖心が、支配的な言葉や強圧的な態度を生むのではと思います。だから、支配することで反撃をおさえ、支配できなかったとき、それはそれで、失敗の言い訳とするのです。私もそうでした。いや、今もそうかもしれません。

人間は幾つになっても日々成長しなければならないと考えています。それも今日よりは明日、明日よりも明後日と、一日一日、我を打ち破り、新しい自分に生まれ変わる努力をしなければいけないと思います。それが人間として生まれてきたものの、歩む道ではないのか、と信じています。


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