神戸市、明石市、加古川市で注文住宅・リフォームなら

花巻にて|神戸で注文住宅を木の家で建てる工務店、セレクトホーム

instagramFACEBOOK

社長のひとりごと

花巻にて

10月15~17日、3日間、妻と二人で岩手県を旅行しました。二人とも初めての東北旅行です。今回はツアーではなく、新幹線で岩手県の一関までに行き、レンタカーを借りて、二人で旅行しながら新青森駅まで行き、そこで車を返して新幹線で帰る、という企画です。
初日は世界遺産に登録されている平泉の毛越寺、中尊寺金色堂を見学しました。金色堂はガラスの入れ物にすっぽりと覆われていて少しがっかりしましたが、建物が金箔で覆われていることを考慮すれば、仕方ないかと慰めました。でも、ずっと憧れていた金色堂を見ることができ、それはそれで満足でした。そして、源頼朝に滅ぼされた奥州藤原氏、この地で最期を迎えた弁慶や源義経に思いをはせ、わずかながらですが諸行無常とやらの一端を垣間見た心持になりました。その日は宮沢賢治の生誕地で活動拠点であった花巻に泊まりました。
翌朝、宮沢賢治記念館に向かうべく車を走らせます。旅館から記念館に向かう道中は、見慣れぬ東北の農村風景です。防風林でしょうか、屋敷のまわりを家の倍以上も高さのある樹木が隙間なく囲っています。花巻の秋の田畑はどこまでも平坦で、山裾まで広がっています。宮沢賢治の農業指導もこんな風景の中で行われたのでしょうか。90年も昔のことですから、一旅行者である私には知るすべもありません。ただ賢治を懐かしく、憧れるのみです。
記念館の駐車場と思しきところに着きました。(後で、知ったのですが記念館と同じ敷地に駐車場があったのです)そこから、急な山道を登っていくこと約30分。途中、ほんとにこの道で合っているのか不安になりながらも、妻は紅葉した木々の中を歩けることに大満足です。記念館に着きました。妻が建物内のトイレに行くからと、私と離れました。その場で1分ほど待っていましたが、そこから展示室の入り口が見えたので、私は一人で入っていきました。妻はすぐに来るだろうと思っていました。私は展示室にある、情景画を見ながら童話を音声で聴けるボックスに入って、「注文の多い料理店」を見て聴いていました。15分ほどしてから妻が私の所へ来ました。開口一番「どうして待ってくれないのよ!捜したんだから!」明らかに怒ってます。「ごめんね」と一言、言えばよかったのです。「すぐにわかるとおもたんや」と弁明。これで益々、妻は不機嫌になりました。プイッと私から離れました。
追いかけていくべきでした。でも「セロ弾きのゴーシュ」を見たかったのです。「風の又三郎」も聴きたかったのです。2~3分は見ていたでしょうか。でも、気もそぞろです。31年前の新婚旅行のことを思い出します。シンガポールの土産物店で、なかなか買い物を止めない妻に腹を立てて、妻をおいてそこを一人で飛び出してしまったのです。31歳の時でした。もう少しで成田離婚でした。もうゴーシュも又三郎もいらん。宮沢賢治記念館はいつでも来れる。妻を捜さなくては----------------------幸いにも、妻は喫茶コーナーで、コーヒーを飲んでいました。---------------------------------------------------
 まったくの自己チューでした。憧れの宮沢賢治が見たくて、聴きたくて、方向音痴の妻を、初めて来た岩手花巻の地で一人にしてしまう、なんて自分勝手なんでしょう。会社ではえらそうに「人は人の為にある」「人にはやさしく親切にします」と声高に叫びながら、わずかな距離と時間でしたが、知らない土地で私は妻を一人にしてしまったのです。妻への想いが足りなかったのでしょうか。それだけは絶対に無いと断言します。そうではなく自分を優先してしまったのです。以下は宮沢賢治の「雨ニモ負ケズ」です。この講の7月号でも記しました。でも、もう一度読んで下さい。
「雨にも負けず  風にも負けず  雪にも夏の暑さにも負けぬ  丈夫な体を持ち 慾はなく  決して怒らず  いつも静かに笑っている  一日に玄米四合と   味噌と少しの野菜を食べ  あらゆることを  自分を勘定にいれずに  よく見聞きし分かり  そして忘れず  野原の松の林の陰の  小さな藁葺の小屋にいて 東に病気の子供あれば  行って看病してやり  西に疲れた母あれば  行ってその稲の束を負い  南に死にそうな人あれば  行ってこわがらなくていいといい 北に喧嘩や訴訟があれば  つまらないからやめろといい  日照りの時は涙を流し寒さの夏はおろおろ歩き  みんなにでくのぼ―と呼ばれ  褒められもせず   苦にもされず  そういうものに  わたしはなりたい」           
7月のこの講で私は文末に「いつの日か、必ず、こういう人間になってみせます」と書きました。それから3か月。夢に見た宮沢賢治記念館で、賢治が最も望まないことをやってしまいました。慾を持ち、自分を勘定に入れてしまいました。
ジェームス・アレンは言っています。
「私たちは、どんなときにも、自分が学び成長を遂げるために最適の場所にいる」と
天は私に成長を遂げるための最適の場所を与えてくれたのでしょう。しかし、妻には本当に申し訳ないことをしました。当然ですが、そのあと深く謝罪しました。未熟な私を妻は快く許してくれました。
 その日は八幡平を通って十和田湖まで行きます。道中は紅葉また紅葉の連続です。妻はだいぶ機嫌を直してくれたようです。岩手県は本当に広い。朝から200Km以上走りました。山道の国道から暮れなずむ夕靄のなかに十和田湖が望めたときは、心から美しいと思いました。しかし運転には疲れました。早くお風呂に入って、おいしいお酒と食事にあずかりたいという気持ちがおこってきましたが、今日の今日です。妻に「お母さん(妻のこと)お風呂、ゆっくり入ってきたらいいよ。お父さんは待っとくから」
 運転疲れと今日のことで私はくたくたでした。岩手の地酒が腹に沁みわたります。いつ飲んでもおいしいお酒ですが、その日は格別でした。ああ、自分は幸せもんだ、お酒がすすんで酔いが回ってきます。ああ、自分は未熟もんだ、でも幸せだ、でも、この幸せに酔ってはいけない。自分には使命がる。でも完全に酔ってしまいました。やはり未熟もんでした。
 翌日は奥入瀬から八甲田山のふもとを通って青森に出ます。奥入瀬は山奥のわりには観光客でいっぱいでしたが、それはそれは美しいところです。得も言われぬ美しさとは、こういうことを言うのかなと感じ入りました。新青森駅に着き、車を返しました。レンタカー屋さんが走行距離、350kmですと。車のボディ下半分は落葉した葉っぱで埋め尽くされていました。350km事故なく走りおおせたことを神様に感謝し、今回の旅行は終わりました。   
色々ありましたが、妻とは二人、ずっと仲良く暮らしています。 感謝、反省、合掌


施工事例はこちら

最新のイベントはこちら

| コメント (0) | 一覧へ戻る (一つ前のページへ) | 14年12月09日

コメント一覧

コメントする

イベント・見学会情報

月別アーカイブ

2019年10月 ↓
2019年8月 ↓
2019年7月 ↓
2019年6月 ↓
2019年5月 ↓
2019年4月 ↓
2019年3月 ↓
2019年2月 ↓
2019年1月 ↓
2018年12月 ↓
2018年11月 ↓
2018年10月 ↓
2018年9月 ↓
2018年8月 ↓
2018年7月 ↓
2018年6月 ↓
2018年5月 ↓
2018年4月 ↓
2018年3月 ↓
2018年1月 ↓
2017年11月 ↓
2017年9月 ↓
2017年8月 ↓
2017年6月 ↓
2017年4月 ↓
2017年3月 ↓
2017年2月 ↓
2017年1月 ↓
2016年12月 ↓
2016年10月 ↓
2016年9月 ↓
2016年8月 ↓
2016年7月 ↓
2016年5月 ↓
2016年3月 ↓
2016年1月 ↓
2015年12月 ↓
2015年11月 ↓
2015年9月 ↓
2015年7月 ↓
2015年5月 ↓
2015年4月 ↓
2015年3月 ↓
2015年2月 ↓
2015年1月 ↓
2014年12月 ↓
2014年11月 ↓
2014年9月 ↓
2014年7月 ↓
2014年6月 ↓
2014年5月 ↓
2014年3月 ↓
2014年2月 ↓
2013年12月 ↓
2013年11月 ↓
2013年9月 ↓
2013年8月 ↓
2013年6月 ↓
2013年5月 ↓
2013年4月 ↓
2013年2月 ↓
2013年1月 ↓
2012年11月 ↓
2012年9月 ↓
2012年8月 ↓
2012年6月 ↓
2012年4月 ↓
2012年2月 ↓
2011年12月 ↓
2011年10月 ↓
2011年9月 ↓
2011年8月 ↓
2011年7月 ↓
2011年5月 ↓
2011年4月 ↓
2011年3月 ↓
2011年2月 ↓
2010年12月 ↓
2010年11月 ↓
2010年10月 ↓
2010年8月 ↓
2010年7月 ↓
2010年6月 ↓
2010年5月 ↓
2010年4月 ↓
2010年3月 ↓
2010年2月 ↓
2010年1月 ↓
2009年12月 ↓
2009年11月 ↓
2009年10月 ↓
2009年9月 ↓
2009年8月 ↓
2009年7月 ↓
2009年6月 ↓
2009年5月 ↓
2009年4月 ↓
2009年3月 ↓
2009年2月 ↓
2009年1月 ↓
2008年12月 ↓
2008年11月 ↓
2008年10月 ↓
2008年9月 ↓
2008年8月 ↓
2008年7月 ↓
2008年6月 ↓
2008年5月 ↓
2008年3月 ↓
2008年2月 ↓
2008年1月 ↓
2007年9月 ↓
2007年8月 ↓
2007年7月 ↓
2007年6月 ↓
2007年5月 ↓
2007年4月 ↓
2007年3月 ↓
2006年10月 ↓
2006年8月 ↓
2006年7月 ↓
2006年6月 ↓
2006年5月 ↓
2006年4月 ↓
2006年3月 ↓
2006年2月 ↓
2006年1月 ↓