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社長のひとりごと

社長の闘病記

社長の闘病記

2007.6月

先々月、生まれて初めてギックリ腰を体験しました。その日は水曜日でゴルフに行く約束をしていました。朝食の後の歯磨きをしていて、洗面所にかがんだ瞬間でした。一瞬何が起こったのか、すぐには理解できませんでした。猛烈に激しい痛みに、これはなにか新しい病気で自分に急に死が迫ってきている、ここで死ぬわけには行かない、早く救急車を呼ばねば!と考えました。激痛でかがんだ姿勢を動かすことが出来なくて、2階で寝ている妻に「おかあさん!痛い!動けない!すぐ来て!」と大声で叫ぶ、叫ぶ声でまた腰部に激痛が走る、その時にまてよ、ひょっとしてこれって世間でいうギックリ腰かなと少し分かってきました。妻は2階から降りてきて「なによ、朝っぱらから大きな声出して、トモちゃんが寝られないじゃないの」そういえば、看護婦の次女が昨夜遅く帰ってきていました。こういう時に娘がいかに見習いとはいえ看護婦というのは誠に心強いもので今度は激痛をかえりみず「トモちゃん!すぐ来て!」と叫ぶ。娘はすぐに起きて来てくれて「お父さん、ギックリ腰よ、だいじょうぶ安静にしていれば治るから、」なんと優しい娘でしょうか。激痛の中、ああ!俺は生きてきてよかった、この子のためならなんでもするぞ!と思ったのでありました。
それはそうと、この日はゴルフに行く約束をしています。ゴルフを始めて32年間、ただの一度もキャンセルしたことがないのが自慢です。雨が降ろうと槍が降ろうと雪が降ろうと、台風が来ようと、行ってからゴルフ場のほうがクローズになるということはありましたが、自分からキャンセル、ましてドタキャンなど、およそゴルフをする人が絶対にしてはいけない恥ずべき行為であると信じていました。しかし、その32年間の連続出場記録(記録はとってはいませんが約600回)もついに55歳にして途絶えることになりました。苦しいながらも妻に持ってきてもらった携帯電話で仕事仲間で友人のT氏にこのことを伝え、T氏からもう一人のメンバーのY氏に伝えてもらうよう頼みました。とても残念で悔しい思いでいっぱいになりました。でも、仕方ありません。あとは2階の自分の布団まで行き、娘が言うように安静にしようと一歩を踏み出しました。その瞬間、またも息が止まるかと思われほどの痛みがはしり、これはとても2階まで行けない、またも絶望が私を襲ってきました。(大体私は子供のときから痛みに非常に弱く、まわりから、「おおげさなと」とよく言われたものでした。痛みに関してはいわゆるあかんたれです。)階段を5分ほどかけ登りようやく2階の私の部屋までたどり着き、やっと、ふとんに体を横たえることが出来ました。痛みは少しましになりました。疲れてすぐ眠ってしまいました。30分ほど経ったのでしょうか、ここでこのギックリ腰のつらさをまたまた思い知らされました。寝返りがうてないのです。横に寝ている妻に「おかあさん、寝返りがうてない、なんとかしてくれ」妻は「うるさいはねえ!自分で何とかしなさいよ。ギックリ腰くらいで死ぬことないから」と冷たく突き放され、やむなく自分で約1分かけて寝返りしました。
私は学びました。この世の中には体の不自由な人が数多くいます。その人たちの苦労がほんの少しですが解かった様な気がしました。人の苦しみは、自分が体験しないと本当には理解できないということを。


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