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社長のひとりごと

~伊豆~


2012年6月

 

 6月11日12日、妻と伊豆に行ってきました。もちろんパック旅行です。熱海に行ったことはありますが、下田には一度も行ったことがありません。それと、静岡まで新幹線というのが決め手でした。私は旅行好きですが、バスはあまり得意ではありません。狭くて息苦しいことと、好きな時にトイレにいけないこと、そして、車酔いすることが理由です。ですから、長時間のバスはいつも避けています。そんな嫌いなバスでも、妻といるとなぜか落ち着けるので、旅行にバスが絡むときは妻がいないと行けません。

 当日は雨模様で、日本平でも富士山の姿はそのかけらも見えませんでした。でも修善寺は「伊豆の小京都」と呼ばれているだけあって、小さな温泉町ですが緑と清らかな川と赤い橋が見事に調和して、とても美しく、ひと時を堪能できました。修善寺から湯ヶ島へ、そして浄蓮の滝に着きました。修善寺ではさほど楽しそうではなかった妻が、滝を見て「スゴイ、スゴイ」と大喜びです。高さは25mほどあるそうですが、その水しぶきがこちらまで飛んできます。涼しくて快適でした。ワサビの畑も初めて見ました。買おうかと思いましたが、高いのでやめました。

 バスは、歌と小説で有名な天城越えを経て一路、下田へ。翌日も雨でした。でも下田公園のアジサイは雨に打たれて、色鮮やかに咲き誇っています。小高い丘になっている下田公園からは下田の港が見下ろせます。丘の緑とアジサイ越しの海に、150年以上も前にペリーが率いてきた7隻の黒船を想像しながら、なぜか私の大好きな幕末の志士たちを想い起すのでした。妻は元来の花好きです。大きな公園ですから、もっと歩きたい、もっと花を見たいと言っておりましたが、いかんせんツアーですから集合時間は厳守です。妻は言います。「だから私はツアーが嫌なの」と。

 堂ヶ島、伊豆市内、沼津を経て、静岡までの帰路へ。そこで最悪の失態をやらかしてしまいました。沼津でバスに乗り込む前に、妻はソフトクリームを買って車内に持ち込んだのですが、それが融けて私のズボンにべったりと付きました。「融けているとこから食べ」と私。しばらくすると、座席に吊るしていたバックにまたベッタリ。ソフトクリームの側のところをかじる妻に「そこから、食べたらまたこぼれる!側はかじったらあかん!ベロでソフトを下に押し下げるんや!」と少し険のある口調になりました。たぶん少しイラッとしたのでしょう。妻はいっぺんに不機嫌になりました。少しして「もうお父さん(私のこと)とは2度と旅行に行かないから」こうして楽しかった初めての伊豆1泊旅行はこの一件で、最悪の事態になってしまいました。もちろん原因の100%は私にあります。妻は元々ソフトクリームが大好きで、この旅行の間もずっとソフトが食べたいソフトが食べたいと言っていました。運悪く道中では食べられなかったのが、最後になってやっと手に入れて、幸せそうに食べていたのに。私の未熟でした。普段、会社で偉そうに「人間とは本来--------かくあるべし」と言っている自分が、たったこれしきの事で感情を押さえられず、妻を悲しませてしまった。ソフトクリームがズボンやバッグに垂れたくらいで、どんな不幸が起こるのか。いや、どんな不幸も起こりません。こぼれた時「大丈夫、ティッシュで拭くから」とたった一言そう言えばよかった、それだけのことでした。今は自分の未熟さへの悔悟の念と、妻に対して申し訳ないの気持ちでいっぱいです。妻を「伊豆の踊子」ならず「伊豆の怒り子」にしてしまったこと、すべて私の不徳、未熟のなせる技です。妻にはどうか、今後も旅行につき合ってくれるよう心から願うばかりです。本当にごめんなさい。もっと成長します。


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