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社長のひとりごと

~イチロー~

2019年9月

 

 雑誌「致知」の今月号にイチローさんのことが載っていました。この講の先月号で王さんのことを記しましたが、イチローさんとて同じです。努力の人です。心から尊敬しています。

記事の内容は試合中のことです。彼が守備を終えてベンチに戻ると、すぐにロッカールームに行ってしまう。普通の選手はドッカとベンチに座るですが、彼はロッカールームに行って毎イニング、アンダーウェアを着替えるのです。以下に「致知」P33より転載します。

“著者「他の選手はやるのですか」

イチロー「いや、僕だけだと思います」

著者「どうしてやっているのですか」

イチロー「汗が冷えて次のイニングに体調が変わるといけないので、用心のために着替えています」  (彼はアンダーウェアを十数枚、ロッカーに置いてあるそうです)

スポーツに留まらず、どの世界でも準備の大切さを語る人は多い。しかし、ここまでやる

かというくらいに準備に準備を重ね、怠らず徹底している人はいないだろう。なぜ準備を

するのか。彼の言葉が忘れられない。「言い訳を最小限にするため」“

言い訳を最小限にするためとは、いかにもイチローさんらしい表現ですね。きっとヒットを打てなかった言い訳をしない、したくない、だから最高の準備をする、ということなのでしょう。私は妻からよく「言い訳名人」と言われます。言い訳とはうまくいかなかった原因を自分ではなく他にもっていく行為です。卑怯な行為です。この記事を読んで大いに反省しています。そしてさらに彼がすごいのは、昨年古巣のマリナーズに復帰したものの、開幕から結果が出ず、5月に「会長付特別補佐」となり現役選手として残り試合には出ないことになりました。そんな状況にもかかわらずシーズン終了まで練習を続けたのです。私だったら試合に出られないことが決まっているのですから絶対にしんどい練習なんかやりません。ほとんど全部といっていいくらいそうするではないでしょうか。結果的には翌年(今年)3月21日の引退試合、一試合だけのために1年間、練習し続けたことになります。そして引退試合のあと彼はこう話してくれました。「辛いこと、しんどいことから逃げたいのは当然のことなんですけど、でもエネルギーのある元気のある時にそれに立ち向かっていく。そのことはすごく人として重要なことではないかと感じています」

 彼は翌年の引退試合に出ようが出まいが、そんなことは関係ない、ヒットを打てようが打てまいかも関係ない、どんな結果や成果であろうとも、その結果や成果にはたいした意味はない、と考えていたのではないでしょうか。それよりも結果を出すために誰も出来ないような最高の準備をし続けることのほうに人としての大切さを感じていたのでしょう。多くの人は人生がうまくいく、という結果を望んでいます。人生がうまくいくとは損をせずに得をしながらより有利な状況に自分や自分の家族を持っていきたいという考えです。不幸な生き方と思います。幸せは結果ではありません。その瞬間であり一日一日の生き方と思います。

いみじくも今日の神戸新聞スポーツ欄に4連勝した貴景勝のコメントが出ていました。「勝とうが負けようが今日は終わった」今日一日を精一杯戦った人間の言葉でした。


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